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KANAUカレッジ第2期生報告会に行ってみた― コミナス土居が会ってみた/行ってみた Vol.4 ―
KANAUカレッジを社会的処方の文脈で捉えると
社会的処方は、
「地域の中にある孤立」
「人の数だけ存在する孤立」
そうした一つひとつの孤立に目を向け、
地域の中にある資源や人との関係性を“処方”することで、
解決や変化を目指していく考え方です。
その根底には、
本人中心性
エンパワーメント
共創
という、3つの大きな要素があります。
社会的処方において「つながり」は、
単につながればよい、数が増えればよい、というものではありません。
この3つの要素を兼ね備えたつながりであることが、大切にされています。
KANAUカレッジは、
そうした社会的処方の考え方を、
とてもわかりやすい形で体現している取り組みだと感じました。
「やってみたい」を、本人のペースで
KANAUカレッジでは、
受講生一人ひとりが「マイプラン」として、
自分がやってみたいことを言葉にし、
それを無理のない形で“やってみる”ところから始まります。
大切にされているのは、
スピードや成果ではなく、本人のペースです。
周囲はサポートをしながらも、
主役はあくまで本人。
「やってみたい」という気持ちを起点に、
プランを立て、実際にやってみて、
その過程や感じたことを共有していきます。
このプロセスそのものが、
本人中心性・エンパワーメント・共創という
社会的処方の3つの要素を自然と満たしていく
“つながりづくり”になっているように感じました。
報告会に「行ってみる」という意味
今回の報告会は、
KANAUカレッジの受講生だけのための場ではありません。
「報告会に行ってみる」
「誰かのやってみたを聞いてみる」
その行為自体が、
参加者にとっても大きな意味を持つ取り組みだと感じました。
誰かがやってみた話を聞くことは、
自分自身の「やってみたいこと」や、
「もし自分だったらどうだろう」と
振り返って考えるきっかけにもなります。
“何かをすごく成し遂げた人の話”ではなく、
“等身大のやってみた”を聞くことができる。
そこに、KANAUカレッジの面白さがあるのではないでしょうか。
報告会の場の空気
会場には、若い世代から40代、50代まで、
年齢も立場もさまざまな人が集まっていました。
これまでの講座を通して、
すでにお互いが顔見知りになっている関係性もあり、
発表する側には一定の緊張感がありつつも、
「前に話していた、あの話はどうなったのかな」
そんな楽しみを持ちながら話を聞く、
あたたかい空気が流れていたように感じます。
成功事例ではなく、「変化」を語る場
KANAUカレッジのマイプラン報告会は、
決して成功事例を発表する場ではありません。
評価される場でもなく、
批判される場でもありません。
「やってみて、どうだったのか」
「自分の中で、何が変わったのか」
それを安心して話せる場であることが、
この報告会においても大切にされていました。
受講生同士は、
最初から知り合いだったわけでも、
共同で何かを成し遂げてきた関係でもありません。
それでも、
それぞれのマイプランを聞き合う中で、
「こんなこともできるかもしれないね」
「ここが良かったと思う」
そんな、批判でも評価でもない言葉が自然と生まれ、
少しずつ“共創の気配”が見えてきているように感じました。
「できた」よりも、「やってみたいと思えた」
この報告会を通して感じたのは、
「何かを成し遂げた」という達成感よりも、
「やってみたいと思えるようになった」
「やってみてもいいと思えた」
そんな変化のほうが、
大切にされているということです。
一般的に「報告会」という言葉からは、
外に向けた成果発表を想像しがちですが、
KANAUカレッジの報告会は、
どちらかというと参加者自身の振り返りの時間でした。
自分のやってみたを言葉にし、
それを誰かと共有することで、
また次の一歩が見えてくる。
その営み自体が、
社会的処方としての「処方」なのかもしれません。
〈KANAUカレッジ〉とは…
普段抱える「もやもや」や「アイデア」を小さく、まずは一歩進めて「やってみた」にする月イチ連続講座。昨年度から養父でスタートした養父市役所の社会的処方推進課が主催する企画です。【無理しない地域づくりの学校】【週末ヒーロー育成講座】として日本各地で兄弟講座が実施されています。
👉今年度 第1回講座のレポート記事はこちら
👉今年度 第2回講座のレポート記事はこちら
👉今年度 第3回講座のレポート記事はこちら
👉昨年度のレポート記事はこちら

